【豊島区】プラウドタワー池袋
東池袋駅徒歩3分・全620戸・1〜3LDK|建築士が見た"再開発南街区という設計の必然"
この記事では、南池袋という立地の意味、620戸の大規模敷地計画の読み方、ハザードから価格の妥当性まで、購入判断に必要な情報を一級建築士の目で整理する。
結論から言えば、池袋という国内屈指のターミナル駅に徒歩8分でアクセスしながら、再開発エリアの「静かな南側」を生活拠点にしたい方にハマる物件だ。
一級建築士として20年、設計の現場から見た視点で書く。
最後に「こんな人にすすめる/すすめない」の判定もまとめている。
物件概要
SECTION 01 / OVERVIEW
基本情報
| 所在地 | 東京都豊島区南池袋2丁目101番 |
|---|---|
| 売主 | 野村不動産株式会社 |
| 施工 | 確認中 |
| 規模 | 地上45階・地下2階・鉄筋コンクリート造タワー型(確認要) |
| 総戸数 | 620戸(非分譲住戸含む) |
| 間取り | 1LDK〜3LDK・専有面積36.23〜76.55㎡ |
| 竣工予定 | 2028年(予定) |
| 販売開始 | 2026年3月(第1期)・第3期登録受付中 |
| 価格帯 | 第3期価格未発表(第1期参考:8,000万円台〜) |
主要駅へのアクセス
| 東池袋駅(有楽町線) | 徒歩3分 |
|---|---|
| 池袋駅(JR・東武・西武・丸ノ内線) | 徒歩8分 |
| 大手町駅(有楽町線直通) | 約20分/乗換なし |
| 新宿駅 | 約14分/乗換1回(池袋経由) |
| 渋谷駅 | 約20分/乗換1回(池袋経由) |
※平日朝時間帯のGoogle Maps乗換案内に基づく目安。
一級建築士ryoが見る「南池袋再開発と南街区の設計意図」
SECTION 02 / SITE & CONTEXT
この物件が建つのは、南池袋2丁目で進められてきた「南池袋二丁目南地区第一種市街地再開発事業」の南街区だ。敷地面積6,305.98㎡に対して建築面積は約3,100㎡。建蔽率に換算すると49.1%になる。商業地域として認められている上限80%の半分程度しか地上を埋めていない。
残り51%の「余白」がどこに消えたかというと、空中へ積み上げられている。低い建蔽率を選択することで地上部に広場・緑地・公開空地を確保しながら、その分の住戸を垂直方向に積み上げてタワーにする。これが再開発タワーが「街に還元する」と表現されるときの実態だ。数字で見ると、建物の設計意図が一目でわかる。
南池袋公園(2016年リノベーション済み)に接する位置に建つタワーは、東池袋駅側から見たときの「池袋の南の顔」として機能する。タワーの北面が池袋の商業地に向き、南面が閑静な南池袋の住宅地へと続く向きになる。南向き住戸は公園の緑と低層の街並みを見下ろす位置関係になりやすい。
外構には再開発事業で整備される公開空地が含まれ、歩行者の通り抜けを前提とした植栽帯・広場が地上に配置される予定だ。街区単体で完結するのではなく、南池袋公園や周辺の歩行者空間と連続する動線計画となっている。
商業地域で建蔽率49%に抑えるという判断は、「もっと建てられる土地にあえて余白をつくる」意思決定である。容積を空中に積み上げ地上を公共化するこの手法は、再開発タワーが持つ最も正直な価値還元のかたちだ。数字を見れば、設計者がこの街に何を残そうとしたかが読める。
駅から物件までの道のり
SECTION 03 / WALKING ROUTE
改札を出てから
東京メトロ有楽町線・東池袋駅の2番出口が南池袋方向への最短ルートだ。出口を上がると、首都高速の高架と再開発途中の建設現場が視界に入る。まだ整備途中の街区があることは否定できないが、歩き出す方向は南へ一直線で迷いようがない。
道のり前半(駅前〜東池袋1丁目)
サンシャイン60の南側を回り込む形で東池袋1丁目を進む。ランチ需要で栄える飲食店が並ぶ区間で、担々麺専門店や本格的なイタリアンなど個性のある店が目に入る。歩道は整備されており、平日昼でも歩きやすい。この区間がもっとも「池袋らしい」にぎわいを感じる道だ。
道のり後半(南池袋2丁目〜物件)
南池袋2丁目に入ると、幅員の広い整備済み道路が現れる。商業店舗が減り、再開発された街区の落ち着いた外構が続く。左手に南池袋公園の緑が見え始め、公園沿いに北上するとタワーの足元へ到達する。最後の50mほどで「ここが日常の帰り道になる」場所の空気感が確認できる。
歩いてみての体感
経路全体の高低差はほぼゼロ。武蔵野台地の上を歩くルートのため、起伏を気にする必要はない。スーツケースを引いても問題のない道幅と路面状況だ。夜間は公園の照明と周辺の商業施設の明かりがあり、暗がりになる区間はほとんどない。子連れのベビーカーでも通行しやすい経路だと判断する。
徒歩3分の数字は正確だ。東池袋の賑わいが南池袋の落ち着きへと切り替わる「境界線」をちょうど3分で越える導線になっており、生活動線として非常に整理されている。池袋の騒がしさを背にして帰れる、という感覚は数字以上に価値がある。
立地と街の読み方
SECTION 04 / LOCATION
街の歴史と再開発動向
南池袋は、2000年代に豊島区が「消滅可能性都市」の危機から立て直すための重点再開発エリアとして整備してきた地区だ。2015年に新設した豊島区役所庁舎、2016年にリノベーションした南池袋公園、2020年に開業したHareza池袋(コンサートホール・映画館複合施設)が徒歩圏内に集まる。行政主導の街づくりが着実に積み重なってきたエリアで、10年前と比べて滞留人口と街の質が大きく変化した。
近接する「グランドシティタワー池袋」(東池袋4〜5丁目、2024年竣工)との関係も重要だ。同物件の供給によって東池袋〜南池袋に大規模タワーが連続して立地する住宅ゾーンが形成されつつある。プラウドタワー池袋はその南側に位置し、公園に接する立地優位性を持つ。
生活インフラ・学区
日常の買い物では東急ストア東池袋店(徒歩約5分)、ライフ東池袋店(徒歩約6分)が主な選択肢になる。池袋駅周辺には西友・ドン・キホーテ・西武百貨店の地下食品売り場があり、週末まとめ買いも選べる。小学校は豊島区立池袋本町小学校(徒歩約9分)が学区になる(要確認)。公園は南池袋公園が徒歩2分と至近で、日常の息抜き場所として機能する。
ハザードマップで見る安全性
SECTION 05 / HAZARD
| 洪水浸水想定 | 0〜0.5m未満(小規模浸水リスク) |
|---|---|
| 高潮浸水想定 | 非該当(内陸部) |
| 津波浸水想定 | 非該当(内陸部) |
| 土砂災害警戒区域 | 非該当 |
| 液状化危険度 | 低リスク(武蔵野台地上) |
| 地域危険度(地震火災) | ランク2/5段階中 |
| 海抜・標高 | 約28m(武蔵野台地上) |
| 最寄避難所 | 豊島区役所(徒歩約2分) |
出典:国土交通省ハザードマップポータル/豊島区公式ハザードマップ/東京都地域危険度マップ2023年版
武蔵野台地の上にあるため、液状化リスクと大規模浸水リスクはともに低水準だ。海抜約28mという高さは、東京東部の低地帯とは地盤条件が根本的に異なることを意味する。地震火災リスクがランク2(5段階中)であることは念頭に置くべきだが、タワー自体の耐火性能は建築基準法上の最上位区分に属する。
「再開発と非分譲住戸」を読む
SECTION 06 / KEY RISK
再開発事業と非分譲住戸とは何か
再開発事業(第一種市街地再開発事業)では、もともとその土地に住んでいた地権者が、建て替え後の新しい建物の一部を権利として受け取る「権利変換」という仕組みがある。これにより、総戸数620戸の中には「一般に分譲販売される住戸」と「元の地権者が受け取る権利床住戸」が混在することになる。
権利床住戸の所有者は、一般の分譲購入者と異なり、もともとその土地の地権者として住戸を取得しているため、価格を払って買ったわけではない。その後、賃貸として貸し出すか、自ら居住するかは所有者の判断に委ねられる。こうした住戸の比率は物件によって大きく異なり、開示されないケースも多い。
この物件への影響を読む
南池袋二丁目南地区の再開発事業では、元の街区に複数の地権者が存在していた。権利床の割合が総戸数620戸の15〜20%に及ぶ場合、93〜124戸程度が非分譲住戸となる計算だ。実際にこの比率が高い物件では、管理組合の議決権構成が購入者側に不利になったり、賃借人(借家人)の割合が増えて管理運営に摩擦が生じやすくなることがある。
加えて、再開発タワーは竣工後の権利床流通が一般中古市場へ入ってくるタイミングが読みにくい。竣工数年後に権利床が売却されると、中古供給量が一時的に増加し、価格の下方圧力になるケースがある。「一般分譲分が何戸あるか」「権利床の比率がどの程度か」は、中古に売却するときの流動性を左右する重要な数字だ。
自分で確認する方法
モデルルームでは必ず「分譲住戸と権利床住戸それぞれの戸数」を質問する。担当者が即答できない場合は、書面での回答を要求することが望ましい。権利変換計画書は豊島区の都市整備部都市計画課(南池袋再開発担当)が窓口となっており、「南池袋二丁目南地区第一種市街地再開発事業の権利変換計画」として公式サイトに一部情報が掲載されている。また、売買契約前の重要事項説明書にも非分譲住戸数の記載が義務付けられているため、必ず確認する。
「非分譲住戸が何戸あるか」を確認しないまま再開発タワーを購入するのは、マンションという共同体の構成を把握せずに住み始めることと同義だ。数字を聞いても担当者が把握していなければ、それ自体がひとつの判断材料になる。開示を求めることに遠慮は不要である。
共用部の見立て
SECTION 07 / COMMON AREA
エントランスホールは内廊下仕様で、天井高を生かした開放的な設計になっている。620戸規模のタワーとして、コンシェルジュデスク・ゲストルーム・キッズルーム・宅配ボックスが共用施設として整備される。駐車場はタワー型の機械式を採用予定(台数要確認)で、電気自動車向け充電設備の設置状況はモデルルームで確認が必要だ。
スカイラウンジは高層階に設置される予定で、南池袋方向または池袋中心部の夜景を望める向きになると想定される。フィットネスラウンジは日中利用が主体の設備で、会員制スポーツクラブへの出費を省ける恩恵は使い方次第で大きい。ただし620戸規模の入居者が共有するため、混雑のピーク時間帯(朝6〜8時・夕方18〜20時)は使いにくくなる可能性がある。
620戸規模の共用施設は充実している分、管理費への影響も無視できない。スカイラウンジ・フィットネス・コンシェルジュを「実際に使う暮らし」が自分にあるかどうかを先に問い直してから、この施設構成の価値を判断するのが順序だ。使わない設備を維持費として払い続ける事態は避けたい。
専有部の見立て
SECTION 08 / UNIT PLAN
専有面積は36.23〜76.55㎡と、1LDKから3LDKまでの幅を持つ構成だ。タワー型の特性として、高層になるほど南側・池袋側などの視点場が変わり、同じ間取りタイプでも階数で価格差が生まれる。間取りの方向性は、コンパクトな1LDK(単身・DINKs向け)から、ST(書斎)付きの3LDK(家族向け)まで幅広い。
WAタイプ(3LDK・76.55㎡)——中心プラン
3LDK+ST+WIC+SICという構成は、現在の新築マンションで家族世帯が最も求める間取り要素を網羅している。STは書斎として独立させるか、趣味部屋として転用できる柔軟な空間で、テレワークが日常化した共稼ぎ夫婦にとって実用的だ。WIC(ウォークインクローゼット)とSIC(シューズインクローゼット)の両立は、帰宅後の動線がスムーズになる。廊下から各室に独立してアクセスできる配置のため、家族間のプライバシーも確保されている。
NAタイプ(2LDK・53.67㎡)——特色プラン
53.67㎡の2LDKはDINKsや単身者が広めに使う、あるいは子どもが小さいうちの3人家族が使う選択肢だ。WAタイプと比べてコンパクトな分、高層階でも価格を抑えやすく、眺望の良い住戸を入手しやすいというメリットがある。ただし将来的に家族が増えた場合は手狭になることを想定した上で、購入計画を立てる必要がある。
WAタイプ(ST付き3LDK)が「家族の実用性」で戦い、NAタイプ(2LDK)が「タワーの眺望を手の届く価格で」という戦略で差別化する構成と読む。この物件の主力購入者は子育てDINKsから3人家族で、ST付きWAタイプが最も売りやすい商品設計になっている。
価格と周辺相場
SECTION 09 / PRICE
第3期の価格は2026年9月以降の発表予定で、記事作成時点では未公表だ。第1期の参考価格として報道・口コミ情報では8,000万円台〜という情報が出ているが、正式な告知価格は各期の登録案内書で確認する必要がある。東池袋・南池袋エリアのタワーマンション相場と、野村不動産が近隣で供給してきた実績から試算すると、坪単価550〜680万円台が想定レンジになる。NAタイプ(53.67㎡、約16.3坪)であれば9,000〜11,000万円台、WAタイプ(76.55㎡、約23.2坪)であれば13,000〜16,000万円台という試算だ。
周辺中古マンションの坪単価(参考)
| グランドシティタワー池袋 | 築1年・坪単価@650〜700万円・東池袋4〜5丁目 |
|---|---|
| プラウド池袋(中古) | 築4年・坪単価@450〜520万円・東池袋4丁目 |
| ブランズ目白 | 築5年・坪単価@400〜460万円・目白1丁目 |
| ブリリア目白 | 築7年・坪単価@380〜430万円・目白1丁目 |
※売出価格をもとにした概算。出典:レインズ/不動産流通機構の公開データ・SUUMO売出情報(2026年8月時点)。
近隣中古と比較すると、グランドシティタワー池袋の中古坪単価との差が参考になる。新築タワーが築1〜2年の中古を大きく下回る価格で出てくることは考えにくく、「新築プレミアムを払う価値があるか」という問いが購入判断の核心になる。坪単価600万円台前半で供給されれば、近隣中古との整合性が取れた水準だと判断する。600万円後半を超える場合は、立地の絶対値だけで評価が成立するかどうか慎重に問い直す必要がある。
ここに住む日常
SECTION 10 / DAILY LIFE
この物件が最もフィットする購入者像は、有楽町線沿線の職場(大手町・有楽町・新木場方面)に週3〜4日通勤する共稼ぎ夫婦だ。東池袋駅から乗車すれば大手町まで約20分の直通アクセスで、池袋の複雑な乗り換えを経由する必要がない。加えて、池袋駅まで徒歩8分という選択肢があることで、他路線への切り替えも生活の選択肢に入ってくる。
平日朝は南池袋公園沿いを東池袋駅へ歩く。3分の経路に信号は少なく、公園の緑の中を抜ける感覚が得られる。夕方の帰り道は、東池袋1丁目の飲食店に立ち寄るか、マンション低層部や近接する南池袋公園のカフェで一息つく選択肢がある。週末は、Hareza池袋のコンサートホールで文化的な時間を過ごすか、池袋駅の西武・東武百貨店で買い物、あるいは電車でサクっと新宿・渋谷に出るという生活リズムが成立する。
生活利便チェック:
- スーパー:東急ストア東池袋店(徒歩約5分)・ライフ東池袋店(徒歩約6分)
- 公立小:豊島区立池袋本町小学校(徒歩約9分・学区要確認)
- 公園:南池袋公園(徒歩約2分・リノベーション済み・カフェ併設)
- 病院:池袋病院(徒歩約8分)・東池袋周辺にクリニック多数
近隣のおすすめ店(Google Maps 4.0★以上)
※評価はGoogle マップ(記事作成時点)。
南池袋公園の整備とHareza池袋の開業によって、「池袋」という地名が持つ従来のイメージとは異なる生活圏が着実に育ちつつある。今後5〜10年で周辺の街並みがさらに変化していく過程を、最前列で経験できる立地だ。完成した街を買うより、育っていく街に先に入る——その判断が合う人向けの物件である。
まとめ
SECTION 11 / CONCLUSION
★評価(5段階)
良い点
- 東池袋駅3分・池袋駅8分という二重アクセスで、有楽町線直通と各路線への乗り換えが両立する
- 南池袋再開発エリアの中核立地。公園前・建蔽率49%の開放的な地上部設計
- 620戸の大規模タワーながら、武蔵野台地上で液状化・大規模浸水リスクが低い
- ST付き3LDKを筆頭に、テレワーク対応の間取り構成が揃っている
気になる点
- 第3期価格が未発表のため、購入判断の時期が難しい(価格確認後に再検討を推奨)
- 再開発タワーとして権利床住戸の割合・管理組合構成を購入前に必ず確認が必要
- 620戸・多数の共用施設による管理費・修繕積立金の長期負担を事前に試算すべき
こんな人にすすめる/すすめない
すすめる:有楽町線沿線(大手町・有楽町方面)通勤の共稼ぎ夫婦、池袋の利便性を最大限に活かしながら南側の落ち着いた生活環境を求める方、南池袋再開発エリアの将来価値上昇に積極的に賭けたい方
すすめない:9,000万円以下で3LDKを探している方(価格帯が合わない可能性大)、管理費・修繕積立金の長期負担を極力抑えたい方、「完成した静かな住宅地」を求めている方(再開発の工事が周辺で続く)
・野村不動産「プラウドタワー池袋」公式サイト:https://www.proud-web.jp/mansion/a115930/
・国土交通省ハザードマップポータル
・豊島区公式ハザードマップ
・東京都地域危険度マップ(2023年版)
・周辺相場:レインズ/不動産流通機構公開データ・SUUMO売出情報
・案内図:Google マップ/野村不動産「プラウドタワー池袋」公式サイト(現地案内図)
・店舗評価:Google マップ(2026年8月時点)
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