【目黒区】ディアナガーデン柿の木坂
都立大学徒歩14分・全19戸・1LDK+S〜3LDK|建築士が見た"アプローチの設計"
この記事では、モリモトの最高級ブランド「ディアナガーデン」シリーズ最新作の敷地計画・アプローチ体験・価格の妥当性・ハザードリスクまで、購入検討に必要な視点を一級建築士の目で整理します。
結論から言えば、「23区内で車と緑と静けさを同時に求める40〜60代のパワーカップルや資産家ファミリー」にハマる物件です。一方で、坪単価約884万円という価格設定を正直に評価すると、誰にでもすすめられるわけではありません。
一級建築士として20年、設計の現場から見た視点で書きます。最後に「こんな人にすすめる/すすめない」の判定もまとめています。
物件概要
SECTION 01 / OVERVIEW
スペック
| 所在地 | 東京都目黒区柿の木坂2丁目300番1(地名地番) |
|---|---|
| 売主 | 株式会社モリモト |
| 施工 | 株式会社森本組 |
| 設計・監理 | 株式会社坂倉建築研究所 |
| 規模 | 鉄筋コンクリート造 地下1階地上4階建 |
| 総戸数 | 19戸(管理人室含む) |
| 間取り | 1LDK+S〜3LDK・専有面積67.26㎡〜94.03㎡ |
| 竣工予定 | 2027年2月中旬 |
| 引渡予定 | 2027年3月下旬 |
| 販売期 | 第二期二次(2026年7月中旬予定) |
| 価格帯 | 1億7,990万円〜(先着順・2LDK 67.26㎡)その他住戸は価格未定 |
| 坪単価目安 | 約884万円/坪(先着順物件ベース) |
| 駐車場 | 19台(屋内機械式13台・平置5台・身障者用平置1台) |
主要駅へのアクセス
| 主要駅 | 所要時間/乗換 |
|---|---|
| 渋谷 | 約19分/0回(都立大学→東横線直通) |
| 横浜 | 約30分/0〜1回(都立大学→東横線) |
| 新宿 | 約25分/1回(渋谷→JR山手線 or 副都心線) |
| 品川 | 約27分/1回(学芸大学→目黒線 or 渋谷→山手線) |
| 東京 | 約35分/1回(渋谷→JR山手線) |
※都立大学駅(物件まで徒歩14分)起点の平日朝時間帯目安。Google Maps乗換案内に基づく。
一級建築士ryoが見る「敷地と街区」
SECTION 02 / SITE & CONTEXT
目黒区柿の木坂2丁目の高台に建つ、地下1階地上4階・全19戸の小規模マンションです。標高約38メートルの台地上という立地が、この物件の最大の地理的な特性で、武蔵野台地の安定した地盤の上に建てることで自然な安心感があります。周辺は2〜3階の戸建て住宅が並ぶ落ち着いた住宅街で、4階建ての本物件はほどよく周囲に溶け込んでいます。
敷地の特徴として注目したいのが、歩行者と車両の動線を明確に分けたアプローチ設計です。シャッターゲート付きの屋内カーエントランスは建物の一端に設けられ、歩行者用のアプローチはそれとは独立したルートとして計画されています。19戸という規模だからこそ実現できる配慮で、日常的に帰宅する際の体験が丁寧に設計されていると感じます。外周には植栽が配置され、道路からの視線を和らげながら、柿の木坂の住宅街にふさわしい緑の表情をつくり出しています。
設計・監理を担当したのは坂倉建築研究所。近代建築の巨匠ル・コルビュジェの弟子として知られる建築家・坂倉準三が1953年に創設した設計事務所で、国立西洋美術館の実施設計にも関わった名門です。竣工後の建物が持つべき品格を、設計段階から丁寧に積み上げていることが外観の完成予想図からも伝わってきます。モリモトのトップブランド「ディアナガーデン」シリーズに、設計事務所としての格がさらに重なっています。
19戸しかない建物に屋内駐車場19台(全戸分)・全戸トランクルーム・各階ゴミステーション・内廊下を詰め込んできた「過剰なくらい丁寧な計画」が、この物件の設計思想を表していると思っています。坂倉建築研究所が手がけた理由も、そのコンセプトの強度を担保するためなのでしょうね。
駅から物件までの道のり
SECTION 03 / WALKING ROUTE
改札を出てから
東急東横線「都立大学」駅の改札は1つ。出口は南口と北口に分かれており、物件へは南口を出るのが近い方向です。改札を抜けた瞬間に目に入るのは、目黒通り沿いに並ぶ小ぶりな商店と高木の緑です。駅前に大きなスーパーや商業施設はなく、どちらかというと落ち着いた雰囲気のある東横線らしい駅前風景です。
道のり前半(駅前〜中盤)
南口を出て目黒通りを渡ると、すぐに住宅街へと入ります。道路の幅員は4〜5メートル程度の生活道路が中心で、2〜3階の戸建て住宅が連続しています。地形は目黒通りから南に向かってなだらかに傾斜が始まり、徒歩5分あたりから緩やかな上り勾配が続きます。自転車では少し力が要る程度の坂で、健康な大人であれば歩行に支障のない傾斜です。ただし重い荷物がある日や雨天時は、体感的に10分が12〜13分に感じられることがあります。
道のり後半(物件直前)
柿の木坂エリアに近づくにつれて街の雰囲気が一段と落ち着いてきます。車の通行量が減り、緑の多い邸宅街の路地に変わります。物件の直前には呑川緑道(暗渠)の痕跡を感じさせる緑道沿いの緑があり、標高38メートルの高台ならではの開放感があります。建物が見えてきたとき、4階建ての落ち着いたボリュームが周囲の戸建て住宅と同じスケール感で佇んでいることに気づくはずです。
歩いてみての体感
徒歩14分という数字は正直、長めです。日々の通勤に電車を使う方には、往復30分近くの上乗せになります。一方で、駅近物件では得られない静けさと高台の開放感を毎日の生活に取り込めるのが、この立地の代わりの魅力です。夜道は街灯が整備されており、住宅地として安心感はあります。子連れでの通園・通学ルートとしても、急坂がない分、子どもの足でも歩ける範囲です。
駅14分という距離を「長すぎる」と感じるかどうかは、その人のライフスタイル次第なんですよね。車を日常使いしていたり、在宅ワークの比率が高いのであれば、この距離はあまり気にならないはずです。逆に毎朝電車で都心に向かうという方には、天候に左右される長めの徒歩が積み重なると思っておいた方が良いと思っています。
立地と街の読み方
SECTION 04 / LOCATION
柿の木坂という場所
柿の木坂は目黒区内でも歴史的な高級住宅地として知られるエリアです。目黒区の南部、東急東横線と東急田園都市線に挟まれた台地上に位置し、古くから医師・弁護士・経営者といった層が居を構えてきた地域です。かつての柿の木坂通りには名前の由来になった急勾配の坂があり、現在も坂道と緑の多い景観が残っています。マンションの供給は少なく、新築の小規模ブランドマンションが出ると注目度が上がるエリアです。駒沢オリンピック公園まで徒歩約10分という立地は、日常の散歩やジョギングの行き先として申し分ありません。
生活インフラ・学区
日常の買い物は、都立大学駅周辺の商店と目黒通り沿いのスーパーが中心になります。物件から徒歩10分圏内には東急ストアや小規模なスーパーが複数あります。大型スーパーは少々距離がありますが、車所有世帯(屋内駐車場100%のため全戸が対応可能)であれば不便は感じないでしょう。学区は柿の木坂2丁目のため、公立小学校は東根小学校(目黒区立)になります。東根小学校は地域で評判の高い学校として知られており、子育て世帯にとっても安心できる環境です。
ハザードマップで見る安全性
SECTION 05 / HAZARD
| 洪水浸水想定 | 非該当(標高約38m・武蔵野台地上のため浸水リスクは極めて低い) |
|---|---|
| 高潮浸水想定 | 対象外(内陸の高台のため) |
| 津波浸水想定 | 対象外(内陸のため) |
| 土砂災害警戒区域 | 非該当(台地上の平坦地で急崖なし) |
| 液状化危険度 | 低(武蔵野台地の砂礫層・過去の液状化記録なし) |
| 地域危険度(地震火災) | 比較的低位(東京都地域危険度測定調査・目黒区の山手台地エリアは低リスク帯) |
| 海抜・標高 | 約38m(国土地理院 地理院地図より) |
| 最寄避難所 | 東根小学校(目黒区立/柿の木坂2丁目の指定避難所) |
出典:国土交通省ハザードマップポータル/目黒区公式ハザードマップ(水害)/東京都地域危険度測定調査/国土地理院地理院地図
標高38mという数字は目黒区内でも高い方で、目黒川や蛇崩川沿いの低地が水害リスクを抱えるのとは対照的に、台地上の柿の木坂はほぼ全ての水害リスクから遠い立地なんですよね。23区内でこれだけ安心できる場所は意外と少ないですし、防災の観点からは高台の価値を再評価すべき時代に入っていると思っています。
共用部の見立て
SECTION 06 / COMMON AREA
エントランスアプローチは、道路側から奥に向かってゆっくりと気持ちが切り替わる設計になっています。公式の完成予想図を見ると、舗装が切り替わる境界にあわせて植栽の密度が変わっており、日常の道路から「家の領域」に入る境目が自然に感じられます。歩行者用アプローチと車両用のシャッターゲートが完全に分離されているので、車が出入りする際の歩行者への圧迫感がなく、19戸全体が共有する玄関までの道のりが静かに保たれます。
エントランスラウンジは内廊下の起点となる空間で、宅配ボックスは各住戸専用のものが配備されています(全戸分)。共用廊下は内廊下設計のため、天候に左右されずに玄関まで移動できます。各階にゴミステーションがあるため、ゴミ出しのためだけに地下や1階まで降りる必要がありません。屋内駐車場は機械式13台・平置5台で、19戸の全住戸分が確保されています。シャッターゲート付きのため、防犯面での安心感があります。国が定める省エネ・環境性能の認証基準(ZEH-M Oriented)を取得しており、冬あたたかく夏すずしい建物性能が住まいの快適さに直結します。
「各階ゴミステーション・全戸専用宅配BOX・内廊下・屋内駐車場100%」をわずか19戸の建物に詰め込むというのは、採算面では明らかにコストがかかっています。だからこそ坪単価に反映されているわけですが、日常の生活動線のストレスが極限まで取り除かれているという点は、住み始めてから確実に効いてくる要素だと思いますよ。
専有部の見立て
SECTION 07 / UNIT PLAN
専有面積は67.26㎡〜94.03㎡と、全タイプが70㎡前後以上の広めの設定です。23区内の一般的な新築マンションが50〜60㎡台を中心に構成することが多いことを考えると、この面積帯は一段広い部屋感を意識した設計方針です。間取りのタイプはB・H・I・Jの4種類で、それぞれ1LDK+S〜3LDKの構成になっています。
最大天井高約2.7メートルは、一般的な新築マンションの2.4〜2.5メートルと比べて明らかに高く、リビングで過ごす時の開放感が違います。内装はイタリア製の大判タイル(600角)・フィオレストーンのキッチン天板・ウルトラファインバブル給湯など、素材の選び方が際立っています。WIC(ウォークインクローゼット)やSIC(シューズインクローゼット)が各プランに標準設定されており、収納の充実度も高いといえます。
代表プランの比較
出典:株式会社モリモト「ディアナガーデン柿の木坂」公式サイト
出典:株式会社モリモト「ディアナガーデン柿の木坂」公式サイト
出典:株式会社モリモト「ディアナガーデン柿の木坂」公式サイト
Hタイプ(94.03㎡・3LDK+3WIC+N等)
価格未定・詳細は公式サイト参照
4タイプの中で押さえておきたいのは、先着順で販売中のBタイプ(67.26㎡・2LDK・1億7990万円)と、最大面積のHタイプ(94.03㎡・3LDK+3WIC+SIC+納戸+ポーチ)の性格の差です。Bタイプは比較的コンパクトな住戸でありながらWICを確保しており、DINKsや夫婦2人向けの住まいとして成立します。Hタイプは大型住戸として設計されており、ファミリーや広い収納を求める層向けです。ただし価格は未定で、Bタイプよりさらに高額になると想定されます。
天井高2.7m・大判タイル床・フィオレストーン天板という素材の組み合わせは、分譲マンションとしては相当ハイスペックです。ただ、「仕様が良い=暮らしやすい」とは必ずしも言えなくて、実際の動線や収納の使い勝手はモデルルームで自分の目で確かめてほしいんですよね。特に小規模物件は1フロアあたりの戸数が少ないので、隣戸との距離感や日当たりの実感が図面だけではつかみにくいです。
価格と周辺相場
SECTION 08 / PRICE
現在先着順で販売されているのはBタイプ(2LDK・67.26㎡)の1億7,990万円のみで、他のタイプは価格未定です。坪単価に換算すると約884万円/坪となります。これは目黒区の新築マンション相場の中でも上位に位置する価格水準です。ただし、モリモトの「ディアナガーデン」シリーズは標準的な分譲マンションとは別のカテゴリとして価格が設定されており、坪単価900万円前後が同シリーズの相場感ともいえます。
周辺中古マンションの坪単価(都立大学・学芸大学駅周辺)
| エリア・条件 | 坪単価目安・補足 |
|---|---|
| 都立大学駅周辺(平均) | 約369万円/坪(SUUMO成約データ2025.4〜2026.3) |
| 都立大学駅周辺(築5年以内) | 約491万円/坪(同上・築浅) |
| 学芸大学駅周辺(平均) | 約391万円/坪(SUUMO成約データ) |
| 目黒区柿の木坂(中古平均) | 約386万円/坪(ダイヤモンド不動産研究所データ) |
| 本物件(新築・先着順) | 約884万円/坪(1億7990万円÷20.35坪) |
※成約価格・売出価格を元に算出した目安。出典:SUUMO成約データ(集計期間2025年4月〜2026年3月)/ダイヤモンド不動産研究所エリアデータ
周辺中古の坪単価(築5年以内で約491万円)と比較すると、本物件の約884万円は約80%の上乗せとなります。「大幅割高」という判定が数字の上では出ます。しかしながら、坂倉建築研究所設計・全戸屋内駐車場・全戸トランクルーム・19戸限定の希少性、そしてモリモトのトップブランドという付加価値を含めたときに、どこまで評価するかが購入判断の分かれ目です。資産性の観点では、同シリーズの過去竣工物件が中古になっても高値で取引されている実績があることを確認しておくことをすすめます。
ここに住む日常
SECTION 09 / DAILY LIFE
この物件に合う住まい方として最も自然なのは、自家用車を日常的に使う40〜60代のパワーカップルや医師・経営者といった高額所得層です。在宅ワークが多く、毎朝の通勤電車への依存度が低い方であれば、駅14分という距離がほぼ気にならなくなります。
平日の朝、シャッターゲートが静かに開いて車を出し、駒沢通りへ向かいます。子どもを東根小学校に送ってから渋谷方面の職場へ。夕方、都立大学駅に戻る電車の中では渋谷からわずか8分という感覚で、改札を出てから緩やかな坂を10分少々歩けば、高台の静かな住宅地へ帰り着きます。週末は徒歩10分の駒沢オリンピック公園を散歩したり、学芸大学のカフェや目黒通りの家具店を冷やかしながら過ごす、という暮らしが自然に描けます。
一方で単身赴任・転勤族・頻繁な出張族には向きません。19戸の小規模物件は売却に時間がかかる場合があり、賃貸に出す際も坪単価に見合う賃料設定が難しいこともあります。
この物件が似合う方は、「便利さより静けさ・駅近より高台・広さより品格」という価値観を持っている方だと思っています。そういう暮らし方の選択を、19戸という小さなコミュニティの中で共有できる、という意味でも特別感のある物件ですよね。
まとめ
SECTION 10 / CONCLUSION
★評価(5段階)
良い点
- 標高約38mの高台で洪水・液状化リスクがほぼゼロ。23区内で安心感が際立つ防災立地
- 屋内駐車場19台(全戸分・シャッターゲート付)を19戸で実現。雨の日も車を快適に使える贅沢な仕様
- 坂倉建築研究所設計・モリモト最高級ブランド「ディアナガーデン」シリーズ。設計と素材の品質が明確で将来の資産性に期待できる
気になる点
- 都立大学駅徒歩14分・学芸大学駅徒歩15分。いずれも15分前後の距離で、雨天や夏場の帰宅は体力的・心理的な負担になる日もある。電車通勤が毎日の方は注意
- 19戸の小規模物件のため管理組合が積み立てられる将来の管理費用の総額が少なく、定期的な建物の大きな工事が必要になる際に住人一人あたりの負担が大きくなるリスクがある。将来の費用負担の計画については売主に詳細確認が必要
こんな人にすすめる/すすめない
すすめる:40〜60代で車を日常的に使い、渋谷・恵比寿方面に職場がある夫婦。高台の静けさと品格ある住まいを長期で保有したい方。在宅ワーク比率が高く毎日の徒歩距離が気にならない方。
すすめない:毎朝電車で都心に通勤し、駅近を重視する方。賃貸運用や5年以内の転売を前提にしている方(坪単価が高く、売却時の相手が限られる)。広いリビングよりも多部屋数を優先するファミリー層(3LDKはあるが価格未定で高額が予想される)。
・株式会社モリモト「ディアナガーデン柿の木坂」公式サイト:https://www.morimoto-real.co.jp/shinchiku/dg-kakinokizaka/
・SUUMO「ディアナガーデン柿の木坂」物件概要:https://suumo.jp/ms/shinchiku/tokyo/sc_meguro/nc_67733548/
・国土交通省ハザードマップポータル:https://disaportal.gsi.go.jp/
・目黒区公式ハザードマップ(水害):https://www.city.meguro.tokyo.jp/bousai/...
・国土地理院 地理院地図(標高データ):https://maps.gsi.go.jp/
・SUUMO 都立大学駅周辺中古マンション相場(集計期間:2025年4月〜2026年3月):https://suumo.jp/ms/chuko/soba/tokyo/ek_26730/
・ダイヤモンド不動産研究所 目黒区柿の木坂エリアデータ
※掲載画像は株式会社モリモト「ディアナガーデン柿の木坂」公式サイトからの引用です(完成予想CG)。